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挨拶

by kusukawauso

 今月から本格的なレコーディングが始まる。あまり具体的な事までは書けないかもしれないが、レコーディングの作業記録としても残せたらと思いつれづれなるままに書くことを始めたい。興味のある人だけ読んでくれたらそれでいい。

 今はプリプロダクションという作業を進めている。レコーディングでどのような演奏を録音するかを仮組みするようなもの。この作業は基本的にリズム隊から始まるため自分のことは後回しにして、まもると尾越と三人で頻繁にスタジオに入る。細かいアプローチを詰めていくのだ。

「ここでこういう音がなってたらいいのではないか」という脳内からの声を頼りに実際に演奏で確認しトライアンドエラーを繰り返すのである。

「もっと歌うように叩いて。」

「静寂を意識して!」

と、わけのわからない要望を伝え、擬音語も頻繁に登場する。指示される方は理解不能である。

 そうこうしてリズム隊が仕上がると次に鍵盤やギター。いわゆる上物と呼ばれる部分の制作工程。上物はデモ段階である程度決まってることもある。しかし、やれることは自由で無限の広がりを持つので怖い。これはもう少しばかり先の作業になるのでまた次回。

 僕はプロデューサーとして全ての過程に関わっているので責任は大きい。ただ自信はある。過去の作品はすべて超える。自分がいいと思えるものだけを残したい。アルバムタイトルはなんとなくこれかなとかそんなことを考え、しかばねのような顔をしながら夜な夜な作業を進めている。表向きにはひょうひょうとした顔をしながら。

 いつからだろうか、息子はトリケラトプスになりたいと言い始めた。ようやく三歳になろうかという頃、早くも人間をやめたいというのだ。日々恐竜図鑑を見せられているのでこちらまで無駄に恐竜の知識が増えてしまった。草食恐竜だということも理解しているようで、そこらへんの葉っぱを食べる真似をするが野菜は食べない。わが息子ながらなかなかのいかれ具合である。人間に生まれた事を幸運だと思ってほしい。アイスだって好きなだけ食べられるのだから。

 娘は幼稚園。友達が増えて世界が広がってきた。ピアノはもうかなわない。構い過ぎるためパパあっち行って!と毎日のように言われているがそれでもかまわない。

 親だから絶対に正しいなんてことはない。それは初めから分かってる。少し長く生きているだけで間違った事を教えられることもたくさんある。だから子供のことを一人の人間として接している。

 子供たちとの時間を大切にしているので制作は常に深夜。このライフスタイルを何年も続けている。この生活をよくおどろかれるが自分からすればごく当たり前のことをしている。他人のことをとやかく言うことはないし言われることもない。バンドをやることで身近な誰かを犠牲にしたり甘えたりするような時代ではない。自分の生き方はこれで正しい。

 去年はナイスミドルという新プロジェクトも始めることができた。学生時代、小池はうちに居座り朝まで曲を作っていた。その無益な作業に見える活動(実際無益なんです)それこそがクリエイティブの原点のような気がしている。時を超えて今、作品をリリースする計画を立てている。ゼロから出発するのもまた楽しいのではないか。止まった時間がもう一度動き出したのだ。ただの遊びではない。

 ボーカルは新鮮な気持ちだ。今はまだ豪華なカラオケをバックに戯れているような気分だが、それが不思議と楽しい。

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